自宅近くのスーパーで買物をしていたとき、遠くからこっちを睨んでいるかのように見える人がいた。
怖いなと思い、目を合わさないようにしていると、なんとこっちに向かってくるではないか!
あ〜ヤバいヤバい・・・と思っていたら、
大声で「松原さーん!!」と、私の名を呼び、思い切り手を振って駆け寄ってきた。
私が、お住まいの設計をさせていただいたお客様だった。
この時は驚いたが、実は、こういう場面はよくある。
車を買いに行ったら、担当の営業マンがお客様だったり。
子どもの幼稚園が同じで、ママ友が私のことを知っていたり。
裕成は地元中心に物件を分譲してきたので、私の生活圏に、結構お客様がいらっしゃるのだ。
私の故郷は、道で人に出会えば挨拶するような環境だった。
昨今、隣に住んでいる人の顔も分からない少し寂しい世の中になった。
しかし、この仕事を通じて、かつてのように日々の暮らしの中で「人」を感じることができている。
この環境をありがたいと感じる。
だからこそ、誠心誠意「家づくり」に携わりたいと思っている。
「家づくり」は、最初の窓口になる営業、夢を図面として描く設計、それを実際にカタチにしていく工事と、
複数の部署が、ひとつのプロジェクトチームをつくって行われる。
お客様は、営業、設計、工事のどこかひとつでも違和感を持ってしまうと、
すべてについて不安を感じてしまうものだ。
そこで、私はいつも「砦」になろうと心がけている。
お客様の表情や目線、一言を逃さないこと。
口に出さないが、不安に思っていることをこちらから察知して担当に伝えること。
私は設計だが、そこに部署の垣根はない。
何よりもお客様によろこんでほしいから。
「家づくり」を通して出会うことができた人たち。
これからも、頼りになる「ご近所さん」であり続けたい。